退職と出産が転機に。ノンストレスな家計管理と長期投資を実践中|となりのマネープラン

人の生涯年収は1.5億円から3億円程度だといわれています。納税などで差し引かれる金額を考えても、おそらく1億円近いお金は手にするはずです。

しかし手元の財布や電子マネー、銀行などの残高を確認すると、そんな大金はどこへやら。「給料はどこへ消えた⁉」「今月もお金がない!」となっている人は少なくないかもしれません。

そして今や“人生100年時代”。お金を賢く管理していく必要性は今までよりも増しているといえます。

そこでこの連載では、日頃から“お金の話題”に触れている金融ライターや編集者、ファイナンシャルプランナー(以下、FP)の皆さんに、自身のマネープランや資産管理のコツを教えてもらうことにしました。

今回は、金融ライター・いしかわ りのさんのマネープランを覗き見してみましょう。

目次

お金に無頓着な20代

お金の勉強が大好きな、Webライターのいしかわです。今でこそ家計管理や投資について自分なりに工夫し、将来を見据えた使い方をするようになりましたが、20代のころはお金について深く考えたこともありませんでした。

当時は実家暮らしだったので少しぐらい貯金ができたはずですが、社会人になって私の金銭感覚はすっかり狂っていたようです。飲み会に買い物、旅行などで散財する毎日。ひと月に何度もATMを使い、月末の残高はいつもギリギリ。それでも「また来月になればお給料が入る」と気にも留めていませんでした。

転機となったのは、退職と出産

妊娠を機に退職し、子どもが生まれると状況は一変します。明らかに家計が赤字に傾いていたのです。それまでお金についてしっかり向き合ったことがなかったので、何をどう改善していけばいいのか分かりませんでした。そもそも家計簿のつけ方も分かりません。

当時は貯金が減っていく以上に「分からない」ことが何よりも不安でした。このままではダメだと思い、すやすや眠る我が子の顔を見ながら「お金についてちゃんと知ろう!」と決意したのが、私の家計管理の始まりです。以前よりはお金の使い方も慎重になり、やっと貯金ができるようになってきています。

家計管理のモットーは「ノンストレス」

とにかく面倒くさがりな私が重視するのは「一度頑張れば、そのあとはノンストレス」な家計管理です。

支出を減らすときは、真っ先に保険の見直しや格安スマホへの移行をしました。使っていないサブスクや宅配など、またいつでも再開できるものは迷わず解約!苦手な家計簿は、アプリにお任せすることで解決しました。銀行やカードと紐づけしてしまえばあとは時々確認するだけでよいのです。

ある程度家計が改善された後は、お給料を定期預金に移していきました。目標の金額が貯まってからは、そのまま我が家の「お金の砦」となり、今も精神的な支えとなっています。減らした支出をそのまま回しているので、これもノンストレスでした。

もちろん家計にイレギュラーな出費はつきものですし、お金を貯められないときもあります。さらに、私は好きなものにはのめり込むタイプなので、緩みやすいお財布と今も毎日格闘しています。

それでも、以前のように「気が付けばお金がない!」ということはなくなり、自分の意思でお金を使えるようになりました。ノンストレスな方法だからこそ見直しやすく、続けやすい。家計管理において、そのモットーはこれからも変わらないと思います。

今は「長期投資」と「数年後のための貯蓄」がメイン

お金について分かることが増えるにつれ、資産運用にも少しずつ興味が湧き、数年前から少額でNISAと個別株で長期投資を始めました。今では新NISAを使った長期投資と、現金での貯蓄がメインとなっています。具体的には、以下の振り分けで管理しています。

<NISA>※楽天証券
・つみたて投資枠:年間18万円(月1.5万円)
・成長投資枠:年間約3万円

<貯蓄>
・子ども費(将来の進学・免許取得用):年間20万円
・車費(車検・買い替え費用):年間50万円

このほかには、児童手当の貯金や学資保険などがあります。

もう少しNISAの金額を増やしたいのですが、現在の収入・支出ではこれが精一杯です。子どもたちの年齢を考えると、そろそろ進学や部活の出費に備えてまとまった現金も持っておきたいところ。車が必需品の地域に住んでいるので、車2台分の維持費や買い替え費用にはうんざりしてしまいますが、これも仕方ありません。

今はこのバランスがベストですが、子どもたちの年齢や収入の変化でまた変わると思います。「赤字家計から数年でよくぞここまで!」と、むしろ自分を褒めたいぐらいです。

NISAのつみたて投資枠は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で、成長投資枠では気になった高配当株を少しずつ買い足しています。高配当株は完全に趣味です。相場の動きに慣れるために、小さい金額で運用しています。

まとめ

「投資」や「NISA」という言葉を見聞きする機会は増えてきましたが、私の場合はまず「家計管理」が最優先でした。何から手を付けていいのか分からず、不安だった日々のことを今でも思い出します。

私もまだまだ資産運用の初心者です。お金の運用について今後も学んでいきたいのはもちろん、「まずは家計を把握したい」「支出をコントロールしたい」という方に寄り添うコンテンツを作っていきたいと思っています。

執筆者:いしかわ りの
赤字家計になったことをきっかけに、家計管理に目覚めたWebライター。支出を見直し、貯金ができる仕組み作りに成功した。多趣味かつオタク気質なため、さまざまなお金の誘惑と日々戦っている。

※『となりの資産運用』では、投資初心者向けのさまざまなコンテンツを掲載中。ぜひ他の記事もチェックしてみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次