近年、投資へのハードルがとても下がり、個人でも少額から投資に取り組めるようになりました。とはいえ「やっぱり投資をしないといけないのかな…」「預金だけでなんとかならないだろうか?」と思う人も少なくありません。
そんな人に対し、投資について簡単に解説しているのが、ファイナンシャルプランナー・坂本綾子さんが上梓した『新NISAを活かす! はじめての投資』(高橋書店、2024年)です。
本記事では、初心者が注意したい投資の種類について、書籍から一部を抜粋して紹介させていただきます。
こんな投資は注意したほうがいい
初心者なら、手間をかけなくとも長期で取り組むことで成果が期待できる金融商品を活用しましょう。そして、成果を最大限活かせるよう非課税口座の新NISAを使いこなすことです。
つまり、新NISAが使えないものは投資に慣れてから検討すれば充分。また、あまりにリスクが大きい、先が読みづらい、時間を取られるものには注意したいですね。
実際に投資をすると、知識はだんだんとついていきます。投資体験を積んで知識が増えてきたら、そこから投資の幅が広がり、自分らしい運用に進んで行けるでしょう。
金投資
メリット
1:世界で戦争や災害が起きたときに価値が上がる
※通貨の価値が暴落したとき、金の需要が上がる
2:円安のときに価値が上がる
※金価格は米ドル建てなので、円安だと円換算の金価格が上がる
3:価値がゼロにならない
※株式や債券のように企業や国家が破綻して無価値になるようなことはない
デメリット
1 :利息が付かない
2 : 買い方や量(グラム数)によっては、手数料がかかる
※現物や純金積立は手数料が高めで、利益に税金がかかる
外貨預金
FX(外国為替証拠金取引)
メリット
1 :少額からできる
※元金(証拠金)の25倍まで取引できる
2:ハイリターンが期待できる
※元金(証拠金)以上の利益を得られることも
デメリット
1:損失額が大きい
※証拠金以上の損失が生じるおそれがある
2:取引を強制的に終了するロスカットがある
※証拠金以上の損失を出さないため
3 :一瞬で値が変動する
※為替の動きが読みづらい
4 :経済指標のチェックが大変
※さまざまな指標が為替に影響する
5:通貨によっては情報を得にくい
6:国際情勢に左右される
投資初心者はやっぱりNISA?
金投資や外貨預金、FXは、もちろん投資手法としては有効ですが、初心者がいきなり取り組むのは少しハードルが高いようです。
先にあったとおり、投資初心者におすすめなのはNISAが使える投資手法です。その具体的な内容については『新NISAを活かす! 初めての投資』で解説されています。ぜひお手にとってみてくださいね。
インフレが進み、株価も高値で推移している一方、給与などの所得がなかなか上がらない現代。投資で資産運用している人・していない人との所得格差は年々広がりつつあります。
それでも投資を躊躇する方には「リスクが怖い」「資金がない」「手続きが面倒」「金融リテラシーがない」という理由があるのではないでしょうか。
とはいえ、NISA制度の施行にも伴って投資市場もかなり整ってきています。リスクを軽減できたり月額100円からはじめられたりする投資法、スキマ時間にスマホだけで口座開設や取引といった手続きができる、などです。
ところが、巷には新NISAに関した情報が多くあふれていますが、些細なことまで説明していることで、かえって「これから投資をはじめよう」という人を惑わしているのも事実です。
そこで、本書では「初めて投資に向き合う」という方に寄り添って、新NISAの使い方、優良な投資信託・株の見つけ方に関し、実際に必要となることだけを解説しています。また、文字を読みながら理解するのが苦手、という方に向けて全ページ、図を中心に展開しています。
さらに、SNSや動画などで“儲かる”と謳われ拡散している投資法が、はたして初心者向けなのか、どんなリスクがあるのかなども後半で記しています。
今や、投資を考え、行っていくことは、得手不得手にかかわらず誰にも必須となってきています。本書はお金関連で数々のベストセラーを手掛けてきた著者による“ゼロからの投資”に役立つ内容となっています。
著者:坂本 綾子
発売日:2024年8月26日
出版社:高橋書店
掲載者:『となりの資産運用』編集部
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